今秋のnohakoは、井川淳子展「いつか」を開催いたします。井川さんは、写真を媒体とし、物質の持つ静謐さとそこに含まれる物語性を表現する美術家です。今回の展示では、ボッティチェッリの《神曲》をモチーフとした作品《いつか私は(天国篇)》とともに、《その重荷を背負え》が発表されます。
夏を過ぎ、nohakoでは今年2回目の展覧会となる「さとう陽子 -世界と、そのままに紡ぐ-」を開催します。さとうさんは、絵画を中心に、写真や詩等の表現により、世界との向き合い方を問い続けている美術家です。
今春のnohakoは、祐成政徳展「素形への触れ」を開催します。祐成さんは、木や金属、ナイロン製の布など、多様な素材による立体作品を制作する美術家であり、これまでも作品と場が呼応する空間を数多く提示してきました。
nohakoでは、昨年より「絵画への経験」をテーマに、3つの展覧会を企画してきました。伊藤史展「おもてをたてる」、髙橋圀夫展「奥へ」に続き、最終回となる今回の展覧会は、瀬古徹展「景色」です。通常、絵画を観る経験とは、観者が作品の正面と対峙をする関係のうえで成立するものですが、本展ではそうした観者の視野を拡大し、作品の置かれた場を眺めることから「絵画への経験」を捉えてみたいと思います。
nohakoでは昨年より、「絵画への経験」をテーマとした展覧会を企画しています。第二回目となる今回は、「髙橋圀夫 —奥へ—」を開催いたします。「奥へ」という展覧会タイトルは、絵画としてつくられる空間や内面性への誘いを意味しています。
nohakoでは「絵画への経験」をテーマに、今秋より3つの展覧会を開催します。第一回目の展示は、伊藤史展「おもてをたてる」です。
伊藤さんは、鮮やかな色面からなる抽象絵画を制作する作家です。初期の制作では、色相の重なり合う表層のなかに、公園などの身近で何気ない風景が想起される作品を手がけてきました。また近年では、一色のみの油絵具を日々塗り重ねていくことによってつくられていく絵画の試みや、紙を支持体としたパステルや水彩絵具によるドローイングの連作に取り組み、自身の身体性や制作行為を一枚の平面として立ち上げていく表現へと移行しています。