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nohakoの展覧会のご案内

2016年のnohakoは、5月13日より佐竹宏樹さんの絵画作品展「花は野にあるように」を、7月8日より松田浩樹さんの竹工芸作品展「竹のパニエ」を開催します。どうぞご高覧下さい。

松田浩樹|Hiroki MATSUDA

—竹のパニエ−

2016年7月8日(金)- 7月31日(日)

金・土・日曜日の13:00-19:00オープン

大分県別府市在住の松田浩樹さんは、地域の産業である別府竹細工の伝統を継承しつつ、現代の生活空間に竹工芸のしなやかな美しさと魅力を提示している工芸作家です。別府竹細工は歴史が古く、室町時代より続いていると伝えられています。茶碗籠等の生活道具として作られていた竹細工の製品は、明治時代に入り技術力の高い工芸品として発展をしますが、その後、昭和30年代のプラスチック製品の参入によって、特別な美術工芸品へと変化をしていきます。歴史的な変遷を背景に持ち、現在に至る別府竹細工は、日常の生活道具としての工芸品と美術作品としての工芸品という明確な「用」と「美」の二面性を持っている産業だと言えます。松田さんの竹工芸作品も、そうした別府竹細工が培ってきた「用」と「美」を合わせ持ち、シンプルな道具として仕上げられています。今回の展覧会「竹のパニエ」では、松田さんにワインを買いに行く際に用いる籠(=パニエ)を提案して頂きながら、人とパニエとの関わりや街につくり出される風景に注目をし、写真家・新家加奈さんによる12名のモデルとパニエのイメージスナップと合わせ、展示を構成いたします。展覧会を通じ、竹工芸と場との出会いをお楽しみ下さい。

佐竹宏樹|Hiroki SATAKE

—花は野にあるように−

2016年5月13日(金)- 6月5日(日)

佐竹宏樹さんは、ステンシルの技法を用い、「花柄」による人物や群像の平面作品を制作する美術家です。佐竹さんの作品は、モデルの輪郭を浮かび上がらせる鮮やかな肖像画でありつつも、図像を埋め尽くすアイコンとしての「花柄」を通じて、制作者自身の意識を表出する場をつくり出しています。かつて佐竹さんは、2008年発表の《Greeting flower》について、自身の制作方法を〈「私の知りうる人々」を「版的手法」で「三原色」による「花柄」で描いたもの〉と定義付けました。そして《Greeting flower》における佐竹さんの試みは、通常の印刷工程における三原色に分解されたドット柄を「花柄」に置き換えることにより、身近な存在である「私の知りうる人々」に対する親和性を私たちの住む世界にまで拡げ、更にその世界自体に向けて花を贈ることを自覚していくものでした。このことは、美術家、作品制作者としての自己と社会としての他者とを繋げていく作業であったとも言えるでしょう。今回の展覧会「花は野にあるように」では、そうした《Greeting flower》での制作方法を踏襲し、nohakoがあるローカルエリアにおいて展開したプロジェクトによる作品を発表します。プロジェクトでは東京都中野区内の5つの保育園に協力を頂き、3歳児の皆さんを対象とした作品が制作されました。そして作品は完成後、それぞれの保育園に寄託、展示され、作品の自立性や美術と社会との接点を見出す機会を提示していきます。展覧会のタイトル「花は野にあるように」は、茶匠・千利休が残した「利休七則」より引用した言葉であり、茶室に活けられる花の在り方を示しています。「花柄」をあしらった人々が描かれる佐竹さんの作品の「野」への拡がりを、展覧会により感じて頂ければと思います。

阿部浩二 | Koji ABE

−初夏−

2015年6月26日(金)−7月19日(日)

阿部浩二さんは、自身が過ごす場所から素材や情報を選び、それを作品化していく美術家です。これまでの作品では、市民から提供され集められた大量のネクタイを大分市街地にインスタレーションした《社会見学》(1993年)や、既存の備品により作品展示の概念と空間を再構成した福岡市立美術館での《模様替−待合室》(1998年)等、場所に対する関わり方を独自のユーモラスな切り口によって提示をされました。また近年の制作では日常の生活環境との接点を深め、子供たちとつかまえた昆虫をモチーフにした木彫作品や、お裾分けの野菜を描いた水彩画、あるいは身の周りの日用品を生き物に見立て記録していく写真作品等を手がけています。こうした一連の作品は、阿部さん自身の場所への介入がいつの間にか他者へと手渡されてしまうようなある種の不思議さを含んでいるように感じられます。今回のnohakoでの展示は、複数のリセントワークによって構成のなされたインスタレーションを紹介するものですが、一つひとつの展示作品の中に、阿部さんの場所に対する視点や反射的な態度、またそうしたアプローチを作品へと昇華させていく制作者の時を見つける機会になると思われます。阿部さんによってしつらえられた「初夏」より、お越し頂いた方々と作品との一期一会の出会いの場がつくられていくことを期待しています。

向井三郎 | Saburo MUKAI

−線の林−

2015年5月15日(金)−6月7日(日)

向井三郎さんは、アトリエから見える風景や身近な人々の姿をモチーフに、木炭による素描を中心とした平面作品を手がける美術家です。近年の向井さんの作品は、線描のみで画面を自立させていく傾向を強め、2014年の展覧会「生きられた時間」では、人物の肖像をギャラリーの壁面に直接描いていくウォールドローイングを行うなど、実験的な制作展開も試みています。こうした向井さんの線描による作品表現は、ご自身がこれまでに行ってきた制作過程と同様に、対象を見ることとそれによって得られる視覚情報を画面に写しとっていく基本的な態度や、制作行為の反復性からつくられる多焦点的な画面を表出している一方で、作品はより平面的な図像へと移行しているように映ります。平面的な視覚性を保つ向井さんの作品は、線と余白、あるいは図と地の間を行き来する観者の作品経験の構造を明らかなものにし、一本の線の上に踏みとどまる心地、あるいは線の向こうにある余白へと通り抜けていくような感覚の連続性を観者に与えてくれます。本展のタイトル「線の林」は、木々の立ち並ぶ情景の中でそれぞれの木に触れ、またそれらの間を通過するような空間経験と、向井さんの素描がもたらす視覚経験とを重ね合わせ付けられたものです。作品の表層を覆う線との対話から、向井さんの見た風景とその形象を知覚してみて下さい。

アートスタジオ「nohako」開設のご案内

2015年5月、生活空間の中において美術と工芸の作品を紹介するアートスタジオ〈nohako〉を開設します。 「野」は、自然のままに草や木の生える広い場所をイメージさせる言葉ですが、私たちnohakoは、「野」という場を山や川といった自然環境のみでなく、人や物が交流する都市空間も生きるものの営みに満ちた「野」であると考えています。nohakoはそうした「野」において、静かに作品をつくり続けるアーティストたちの仕事から人が生きる場での創造性や美しさを見つけていきたいと思います。
2015年のnohakoは、5月15日より向井三郎さんの絵画作品展「線の林」を、6月26日より阿部浩二さんのインスタレーション作品展「初夏」を開催します。どうぞご高覧下さい。

nohakoへのアクセス

  • 〒165-0023
  • 東京都中野区江原町2-7-16
  • 2-7-16, Ehara-cho, Nakano-ku, Tokyo, Japan
  • 都営大江戸線「新江古田駅」A1出口より徒歩約5分
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