−世界と、そのままに紡ぐ−

2019年9月20日(金)−10月13日(日)

夏を過ぎ、nohakoでは今年2回目の展覧会となる「さとう陽子 -世界と、そのままに紡ぐ-」を開催します。さとうさんは、絵画を中心に、写真や詩等の表現により、世界との向き合い方を問い続けている美術家です。

異なる制作方法を並行するさとうさんの作品には、つねに生きている自分と生きる場としての世界を重ねていく彼女自身の自覚が内在しています。そしてさとうさんの場合、そうした自己と世界への発見を、丁寧に、より直接的にすくい上げる方法として、複数の制作手段が必然化し、決定されていると思われます。詩においては裸のままの言葉により、また写真においては切りとられる日常風景によって、世界という対象に向かうさとうさんの感覚を明らかにします。さらに絵画においては、描くという身体的な行為を通じて、自身の中の生きられる感覚を確かめ、自己と世界を紡ぐ、あるいは、その世界の傷みも含めて紡いでいくことを実践しています。

今回の展覧会では、2010年から2016年までに制作された絵画作品6点と2018年に制作されたドローイング作品2点をセレクトし、詩とともに紹介いたします。作品のご高覧を通じ、さとうさんの感覚と世界へのアプローチをお受け取り頂ければ幸いです。

さとう陽子 Yoko SATO

1958
東京都生まれ
1981
日本大学芸術学部美術学科卒業

主な個展

2000
かわさきIBM市民文化ギャラリー/神奈川
湘南台画廊/神奈川(以降、2002、2004、2006、2008)
2001
ギャラリー檜/東京(以降、2005、2007、2009、2012、2014、2016、2018)
2003
Gアートギャラリー/東京
トキ・アートスペース/東京
2007
ギャラリーQ/東京
パーソナルギャラリー地中海/東京(以降、2011)
2008
Galleryジ・アース/神奈川(以降、2010、2012)
Shonandai MY Gallery/東京(以降、2009、2010、2012、2013、2014、2015、2016)
2009
Gallery DEN.現代HEIGHTS/東京
2011
gallery 21yo-j/東京
2017
Shonandai Gallery/東京(以降、2018)
2019
s+arts/東京

主なグループ展

2000
「平面の試み–2人の場合」かねこ・あーとギャラリー/東京
2001
「塩竃–ブルターニュ芸術交流プロジェクト」塩竃市/宮城
2003
「セレクション 2003」かねこ・あーとギャラリー/東京
「第18回平行芸術展〈あざやかの構造〉」小原流会館/東京
2004
「日本・チェコ国際交流展 VISION」Galerie Kritiku/チェコ
2007
「Art on Life 生きることの美術」room 2330/東京
2008
「絵画にみるもの、絵画からみえてくるもの」練馬区立美術館・ギャラリー檜/東京
2010
「カテゴリア〈視像のゆくえ〉展」ギャラリー檜/東京
2015
「春韻展」Gallery 工房 親/東京
「dialogue–Vol.Ⅲ さとう陽子×稲憲一郎」ギャラリー檜/東京
2017
「Thoughts through Drawings-POINT」Gallery惺SATORU/東京
2018
「dialogue–絵画について」ギャラリー檜/東京