−一つとして在る世界−
2025年11月21日(金)−12月14日(日)
金・土・日曜日の13:00-19:00オープン
昨年より始めた「不二」をテーマとするノハコの企画は、四回目の展覧会となる寺内曜子展「一つとして在る世界」を迎えます。「不二」とは、二つに見えて実は一つであること、または、ただ一つであることを意味す る言葉です。そしてこの意味には、二元的に見える事柄も絶対的な立場から見ると対立のない一つであることを包含しています。現在の私たちを取り巻く様々な社会状況に重ねてみるとき、「不二」のもつ概念は、それ らの打開につながるヒントが隠されているようにも思われます。
今回の寺内曜子展 「一つとして在る世界」では、「一つ」に対する見方を示す寺内独自の美術表現を、1984年にロンドンで制作・発表した作品《Cut Drawing 4》と、ノハコの空間を取り込んだインスタレーション作品《満 ち潮引き潮》により紹介します。二点の作品はいずれも、現前の事象を表裏の二項として捉えがちな観者の主観性を、全体として存在する「一つ」への眼差しに導いてくれるものです。
>作家の一貫した思考性とその制作態度の在りようとともに、ノハコに出現する作品空間を体感して頂ければ幸いです。皆様のご高覧を、心よりお待ちしています。寺内曜子 Yoko TERAUCHI
- 1954
- 東京に生まれる
- 1977
- 女子美術大学造形学専攻卒業
- 1978
- 女子美術大学美術研究科修了
- 1979-81
- St. Martins School of Art(ロンドン)彫刻専攻アドバンスト・コースで学ぶ
- 1983-84
- ヘンリー・ムーア・財団フェローとしてロンドンのカンバーウエル美術大学にてアーティストインレジデンス
- 1979-98
- ロンドンにて作家活動
- 1999-
- 東京・愛知(2002-2020)にて作家活動
主な個展
- 1983
- コラクル・プレス・ギャラリー(ロンドン)
- 1985
- 「POOL」サウス・ロンドン・アートギャラリー(ロンドン)
- 1986
- コーナーハウス(マンチェスター、英国)
- 1987
- アーノルフィニ(ブリストル、英国)
- 1987
- ヴィクトリア・ミロ・ギャラリー(ロンドン)(&1993)
- 1991
- かんらん舎(東京)(&1992,2001,2016,2017)
- 1992
- メンヒェングラートバッハ市立アプタイベルク美術館(ドイツ)
- 1994
- チゼンヘール・ギャラリー(ロンドン)
- 1996
- フルーツマーケット・ギャラリー(エジンバラ、英国)
- 1998
- ギャラリー小柳(東京)
- 2001
- ギャラリーαM(東京)
- 2009
- スリーパー・ギャラリー(エジンバラ、英国)
- 2011
- 表参道画廊(東京)
- 2013
- アートラボあいち(名古屋)
- 2017
- 「Standings PointⅠ」慶應義塾大学アートセンター(東京)
- 2019
- 「London- Aichi」愛知県立芸術大学サテライトギャラリー Sa-kura(名古屋)
- 2021
- 「満ち潮 引き潮」ふじ・紙のアートミュージアム(富士市、静岡県)
- 2021
- 「パンゲア」豊田市美術館
- 2023
- 「一即多多即一」HAGIWARA PROJECTS(東京)
主なグループ展
- 1979
- 「第1回ヘンリー・ムア大賞展」箱根彫刻の森美術館
- 1983
- 「The Sculpture Show」ヘイワード・ギャラリー/サーペンタインギャラリー(ロンドン)
- 1989
- 「色彩とモノクローム」東京国立近代美術館/京都国立近代美術館
- 1992
- 「Ryo(旅):5Japanese Sculptors Abroad」シンガポール国立美術館
- 1997
- 「Papier=Kunst3」ノイエ・クンストフェライン・アシャフェンベルク(ドイツ)
- 2000
- 「空間体験」国立国際美術館(大阪)
- 2002
- 「Acts of Renewal」ヴィクトリア&アルバート美術館(ロンドン)
- 2007
- 「rooms」名古屋市民ギャラリー矢田
- 2010
- 「Visual Poetry—Concrete Text」ヴァザレリー美術館(ブダペスト、ハンガリー)
- 2014
- 「Schema/Sukima」ローラ・ジェニラード(ロンドン)
- 2017
- 「引込線」旧所沢市給食センター(所沢市、埼玉県)
- 2018
- 「From the Kitchen Table ・Drew Gallery Projects 1984-90」Herbert Reid Gallery UCA(カンタベリー、英国)
- 2019
- 「MOT コレクション:ただいま/はじめまして」東京都現代美術館
- 2019
- 「引込線/放射線」北斗ビル(所沢市、埼玉県)
- 2021
- 「空間の中のフォルムーアルベルト・ジャコメッティから桑山忠明まで」神奈川県立近代美術館葉山
- 2022
- 「yoko terauchi und gary woodley」ギャラリー・ホフマン(フリードバーグ、ドイツ)
- 「AGAIN-ST Roots/Tools」武蔵野美術大学美術館・図書館(東京)
- 2024
- 「釜山ビエンナーレ 2024」釜山現代美術館/釜山近代現代歴史館/漢城1918/草梁ハウス
パプリック・コレクション
- 東京国立近代美術館
- 国立国際美術館
- 豊田市美術館
- 愛知県美術館
- ヴィクトリア&アルバート美術館
- ヘンリー・ムーア・インスティチュート
- ワシントン・ナショナル・ギャラリー
- 他 国内外多数