−ソングブック−
2024年11月22日(金)−12月15日(日)
金・土・日曜日の13:00-19:00オープン
2024年冬のノハコは、昨年より続けている「不二」をテーマとして、井川淳子展「ソングブック」を開催します。
井川さんは、自身の記憶を手がかりに、写真というメディアを通じて独自の静謐な世界観をつくり続けている美術家です。ノハコでは2020年に「いつか」と題した展覧会を開催し、本展は2回目の発表となります。今回の展覧会では、新作《ソングブック》による作品群と過去のいくつかの作品を組み合わせた展示構成によって、井川さんの写真として帰着する思考性を柔軟に広げていく試みがなされます。
イメージという個人の記憶の奥底に息づいているものが、作品を通じて実体として眼前に現れてくる瞬間は、印画紙の表面に図像を浮かび上がらせる写真のプロセスと重なるようにも感じられます。複数のモチーフによる作品で構成される本展は、そうしたイメージと実体の出現がより一層豊かに交差し、井川さんが見出すリアリティーに包まれる機会となるでしょう。この度も皆様のご高覧を、心よりお待ちしています。
井川淳子 Junko IKAWA
- 東京都に生れる
- 1990
- 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
- 1992
- 東京藝術大学大学院美術研究科壁画専攻修了
- 1991年より作品を発表。石によるモザイク、紙の立体作品を経て、2000年より 写真を発表。
主な個展
- 1991
- ギャラリーQ/東京
- 1993
- ギャラリーK/東京
- 1996
- 淡路町画廊/東京
- 1998
- 藍画廊/東京
- 2000
- 「The Point of No Return(帰還不能点)」 藍画廊、西瓜糖/東京
- 2001
- ギャラリー覚/東京
- 2004
- 「ここよ、今、いつでも」 藍画廊/東京
- 2005
- 「暗い部屋」 ギャラリー覚/東京
- 2008
- 「アトラス」 ノラや/東京
- 「アトラス」TIME & STYLE EXISTENCE/東京
- 2010
- 「バベル」 藍画廊/東京
- 2012
- 「バベル—すべての昼は夜」HIGURE17-15cas/東京
- 「夜—ここよ、今、いつでも」 ギャルリーワッツ/東京
- 2015
- 「まだその場所にいる黒」 ギャルリーワッツ/東京
- 2016
- 「ありとしあるものはみな白い」i Gallery DC/山梨
- 2020
- 「いつか」nohako/東京
- 2021
- 「いつか私は(リプライズ)」藍画廊/東京
- 2023
- 「いつか私は」i Gallery DC/山梨
主なグループ展
- 1997
- 『「美」と「術」1997』 藍画廊/東京
- 2009
- 『キャラバン隊「陣をたため! 出発だ! 愛と希望とカオスのもとへ!」』
- なびす画廊/東京
- 2012
- 「黒ノ美學-前衛ト冩実-」雅景錐/京都
- 2013
- 「窓の表面 スロー・アンド・テンスアトモスフィア 2013/顕在と境界」
- フランダースセンター/大阪、雅景錐/京都
- 2014
- 「ある板前さんの眼」かんらん舎/東京
- 2017
- 「白」 かんらん舎/東京
- 「カオスモス5 一粒の砂に世界を見るように」佐倉市立美術館/千葉
- 「海のプロセス-言葉をめぐる地図(アトラス)」
- 第6回都美セレクショングループ展東京都美術館/東京
- 2020
- Hikarie Contemporary Art Eye vol.13「9人の眼-9人のアーティスト」
- 渋谷ヒカリ8/02/CUBE/東京
- 2023
- 「Book of Hours / 井川淳子と装飾写本」ギャラリー石榴/東京・長野