−影/うつり−
2024年9月20日(金)−10月13日(日)
2024年のノハコは、昨年に続き「不二」をテーマとして、水上嘉久展「影/うつり」を開催します。
水上さんは、自然の景色をイメージさせる石の彫刻を手がける作家です。ノハコでは2020年に「影」と題した展覧会を開催し、本展は2回目の展示となります。今回の展覧会では、新作とともに、作家の工房に佇む過去の彫刻作品を改めてギャラリー空間に併置することを試みます。前者の作品群は、27年前に制作されたものですが、それ以降、工房の所在地である名栗川が流れる奥武蔵の山間の環境に置かれ、半ば自然に帰されるかのように、静かに石の彫刻としての存在を刻み続けています。そこに発見される様相は、山や川といった作品が置かれた場の環境、そして、雨水や降雪、湿度など、作品を取り巻く自然の循環が、作品自体に新たな奥行きをもたらしていることを物語っています。タイトルの「影」は前回の展覧会と同様に、水上氏がこれまでも追求してきた制作のテーマですが、本展を通じ、作品が置かれる場や時間、また作品に映されるイメージを巡りつつ、水上さんが思考する「影」の在りように歩み寄ってみたいと思います。 皆様のご高覧を、心よりお待ちしています。
水上嘉久 Yoshihisa MIZUKAMI
- 1960
- 熊本県生まれ
- 1983
- 多摩美術大学彫刻科卒業
- 1985
- 多摩美術大学大学院彫刻専攻修了
主な個展
- 1986
- ギャラリー山口/東京(以降、1988,1991,1994,1998,2002,2007,2009)
- 2001
- ガレリアグラフィカbis/東京
- 2012
- Kaneko art Tokyo/東京(以降、2014,2017)
- 2021
- nohako/東京(以降、2024)
主なグループ展
- 1984
- 「所沢野外美術展」所沢航空記念公園/埼玉
- 1987
- 「明日への造形・九州」第7回展
- 「イメージの突然変異、浮遊と中断」福岡市美術館/福岡
- 1988
- 「臨界芸術・88年の位相展」村松画廊/東京
- 1989
- 「Take Art Collection」ワコールアートセンター/東京(以降、1991まで参加)
- 1990
- 「Museum City Tenjin」福岡市/福岡
- 1992
- 「ORC200・街をかざる彫刻コンクール」大阪市/大阪
- 1993
- 「湘南ひらつか野外彫刻展」平塚市総合公園/神奈川
- 1999
- 「第2回利川国際彫刻シンポジウム」利川市/韓国
- 「第3回雨引の里と彫刻」大和村/茨城(以後、2001第4回展、2003第5回展に参加)
- 2004
- 「第19回平行芸術展」エスパスOHARA・小原流会館/東京
- 2005
- 「第21回現代日本彫刻展」宇部市/山口
- 2006
- 「ARS KUMAMOTO −熊本の現在力−」熊本市現代美術館/熊本
- 2007
- 「第5回アートプログラム青梅」青梅市/東京(以降、2013第11回展まで参加)
- 2016
- 「Shoes Box Sculpture Exhibition」国立台湾芸術大学、他/台湾(以降、2024まで参加)
- 2017
- 「Singapore International Sculpture Exhibition」シンガポール
- 2018
- 「アートフォーラム河鹿園」青梅市/東京
- 2020
- 「Contemporary Sculptures of Japanese Masters」Red Gold Fine Art Taipei/台湾
- 「Art Taipei 台北国際芸術博覧会」台北国際芸術村/台湾
- 2023
- 「石の彫刻展」ギャラリーせいほう/東京(2024ギャラリーKINGYO/東京に巡回/東京)
Public Collection
- 東京都葛飾区
- 三鷹市
- 多摩市
- 神奈川県平塚市
- 静岡県熱海市
- 大阪府大阪市
- 韓国利川市